定年後の夫婦旅、計画も二人の時間に!アナログでも安心な準備方法
定年後の新しい生活、お二人でゆったりと旅を楽しみたいとお考えのご夫婦も多いのではないでしょうか。これまでの忙しさから解放され、時間を気にせず気ままに過ごす旅は、セカンドライフの大きな楽しみの一つとなります。
しかし、「いざ計画を始めようとすると、どこから手を付ければいいのか分からない」「インターネットでの情報収集や予約は少し苦手で…」「二人で意見が合うか心配」といったお悩みを持つ方もいらっしゃるかもしれません。旅の準備は、慣れないと少々骨が折れる作業のように感じられることもありますね。
ご安心ください。旅の計画は、決して難しいことだけではありません。そして、必ずしもインターネットを駆使する必要もないのです。この記事では、デジタル操作に自信がない方でも無理なく、そして何よりお二人で一緒に楽しみながら旅の準備を進めるためのヒントをご紹介します。計画の過程そのものを、お二人の素敵な時間に変えていきましょう。
旅の始まりは「何をしたい?」の話し合いから
旅の計画を立てる第一歩は、「どんな旅にしたいか」をお二人で話し合うことです。 「有名観光地を巡るより、静かな温泉宿でのんびりしたいね」「美味しいものをたくさん食べに行きたいな」「歴史のある街を歩いてみたい」「雄大な自然景色を見てみたい」など、お互いの「好き」や「行ってみたいな」という気持ちを素直に言葉にしてみましょう。
この時、もしお互いの興味が少し違っても大丈夫です。「温泉が好き」な方と「史跡巡りが好き」な方なら、たとえば歴史ある温泉地を選んでみるのはいかがでしょうか。あるいは、一日目は温泉宿の周辺をゆったり散策し、二日目は少し足を延ばして近くの史跡を訪ねる、というように、お二人の希望を組み合わせることも可能です。
まずは難しく考えず、お茶でも飲みながら、お互いの旅への想いを語り合うことから始めてみてください。この「どんな旅にしようか」と語り合う時間こそが、すでに旅の素敵な始まりなのです。
情報収集は「アナログ」と「シンプル」に
さて、行きたい旅のイメージがなんとなく固まってきたら、次は具体的な情報を集めてみましょう。インターネットでの検索が苦手という方には、次のような方法がおすすめです。
- 旅行会社の窓口で相談する: プロの旅行会社のスタッフに相談するのが、最も安心で効率的な方法の一つです。希望を伝えれば、条件に合った旅先や宿泊施設、交通手段などを提案してくれます。パンフレットを見ながら具体的に検討できますし、予約手続きなども任せられるので、手間が大幅に省けます。「デジタルが苦手なので、パンフレットを見ながら相談したい」と正直に伝えて大丈夫です。
- 電話で問い合わせる: 気になる旅館やホテルがあれば、直接電話で問い合わせてみましょう。施設の雰囲気、食事の内容、バリアフリー対応など、ウェブサイトには載っていない細かな情報や、今の空室状況などを尋ねることができます。電話でのやり取りは、相手の雰囲気も感じられて安心できるという方も多いのではないでしょうか。
- 旅行会社のパンフレットや雑誌、新聞を活用する: 駅やデパートなどにある旅行会社の窓口には、色々な旅のパンフレットが置いてあります。また、書店には旅行雑誌、新聞には旅行ツアーの広告が掲載されています。これらを二人で見ながら、「こんな場所があるんだね」「この温泉、気持ち良さそうだね」と会話を弾ませるのも楽しいものです。視覚的に情報が得られるので、イメージも膨らみやすいでしょう。
- 知人・友人に聞いてみる: 実際に旅行に行ったことのある知人や友人に、体験談を聞いてみるのも貴重な情報源です。「あの旅館は食事が美味しかったよ」「〇〇という場所は景色が素晴らしかった」など、生の声はとても参考になります。
もし、少しだけインターネットを使ってみたいという気持ちがあれば、まずは操作がシンプルで分かりやすいと評判の旅行予約サイトを探してみるか、興味を持った宿泊施設の「公式サイト」を見てみましょう。複雑なページは避け、写真が多くて見やすいページから少しずつ試してみるのがおすすめです。
旅の「カタチ」をノートに書き出す
お二人の希望や集めた情報を元に、旅の具体的な「カタチ」を決めていきましょう。
- 日程を決める: 何泊何日の旅にするか、いつ頃出発するかなどを決めます。体調と相談しながら、無理のないゆったりとした日程にするのがセカンドライフ旅のポイントです。
- 予算を決める: 旅全体でどれくらいの費用をかけるか、目安を決めます。宿泊費、交通費、食事代、観光費など、項目別に大まかに考えてみましょう。
- 移動手段を考える: 新幹線でのんびり行くか、飛行機で効率よく移動するか、あるいは車で自由気ままにドライブするか。体への負担が少ない方法を選ぶことが大切です。
- 旅のスケジュール(旅程)を立てる: 1日目はどこへ行って、どこに泊まる。2日目はどう過ごすか、といった大まかな流れを決めます。
これらの計画は、ぜひノートや大きめのメモ用紙に手書きで書き出してみてください。パソコンやスマートフォンの画面を見るより、紙に書き出す方が頭の中が整理されるという方も多いのではないでしょうか。日付を書き込んだカレンダーに、宿の名前や電車の時間をメモしていくのも分かりやすくておすすめです。
簡単な地図を書き込んだり、パンフレットの写真を切り貼りしたりすれば、オリジナルの旅のしおりのようになり、準備の過程がさらに楽しくなります。
旅前の確認と安心のための準備
出発が近づいてきたら、忘れ物のないように持ち物を確認しましょう。常備薬や保険証、眼鏡、補聴器など、普段使っているものをリストアップしておくと安心です。旅先での急な体調変化に備え、かかりつけ医の連絡先を控えておくことも大切です。
また、旅先での安全にも少し気を配りましょう。夜間の不要な外出は避けたり、貴重品は肌身離さず持ったりするなど、基本的な注意点を心に留めておくだけで、より安心して旅を楽しめます。無理のないスケジュールで、休憩をこまめに取ることも、旅を安全に満喫するための大切な秘訣です。
計画のプロセスを、お二人の大切な時間に
定年後の夫婦旅は、行く場所や過ごし方だけでなく、その計画を立てる過程そのものもお二人の大切な時間になります。あれこれ話し合い、情報を集め、二人で一つの旅を作り上げていく作業は、きっと新しい発見や共通の楽しみをもたらしてくれるはずです。
デジタルが苦手でも、アナログな方法やプロの力を借りれば、旅の計画は十分に可能です。難しく考えすぎず、まずは二人で「どこに行きたいね」と気軽にお話しするところから始めてみませんか。その一歩が、お二人のセカンドライフを彩る素晴らしい旅へとつながっていくことでしょう。
さあ、二人で、旅の扉を開いてみましょう。